杉の香りに包まれるお家。新築のお家に入ると杉の心地よい香りがフワッと漂ってくることがあります。
本日ご紹介する「屋久島地杉」は杉の原型とも言われ、その成分や香りが強いのが特徴です。

また、杉なのに腐りにくいという驚くべき特性をもっているため、室内材としてだけでなくウッドデッキなどの外構材にも使用されています。しかも、ノーワックスというから驚きです。

そんな優れた特性を持つ屋久島地杉のご紹介です。

屋久島と、屋久島地杉とはなにか?

屋久島は、世界自然遺産の島・パワースポットやもののけ姫の舞台としても有名な場所です。亜熱帯にありながら、ほぼ全域が山地で2000m近い山々があるため、多様な植物が観測されます。冬には積雪があり、春~夏にかけては海辺ではウミガメの産卵も見られるなど屋久島単体で北から南までの生態系がある希少性の高い島といわれています。

広く知られている「屋久杉(写真右)」は、樹齢1000年以上の原生のものであり、それ以外を小杉と呼びます。植林木となる「屋久島地杉(写真左)」は、本土の杉ではなく屋久島由来の杉のことを指します。今回は、この「屋久島地杉」についてお伝えしていきます。

まずは、屋久島地杉の魅力についてみていきましょう

1.杉の香り

「杉の原型」という説がある屋久島地杉は、杉の中でも成分が濃いのが特徴。そのため、内装材として使われるとこのαセドロールという成分によって、気分がおちつくなどのリラックス効果が期待できるのです。
「仕事から帰宅して、屋久島地杉を使用した寝室に入ると、フワッとアロマが立つ」というユーザーの声があるそうです。

2.防蟻・防ダニを抑制する

屋久島地杉は本土の杉と比べて、クリプトメリオン、β-オイデスモール含有量が高いため、殺ダニ効果、ダニなどの繁殖抑制効果が特に高いと言われ、精油成分にて室内のダニなどの繁殖を抑制する働きも考えられているそうです。

魅力3.耐候性が高い材料

「木は腐りやすい」という概念をひっくり返すのがこの「屋久島地杉」です。
屋久島は、空にダムがあるといわれるほどに降雨が多く(東京の約8倍)湿度が高いため、樹脂分(木の油)が多いのが特徴です。そのため腐りにくく防虫性も高いというわけです。

かつて「屋久杉」もこの耐候性の良さから高級屋根材として寺社建築の下地として使われていたようです(現在屋久杉は伐採禁止)。現在では、東北など雪の多い地域での需要も高く、ノーワックスでありながら雪解けの際に木が水をはじくという声も。

一方で建材としては魅力的ですが、裏を返すと扱いにくいということでもありました。樹脂分が多く乾燥に時間がかかる、加工がしにくいという点です。これらの点も屋久島地杉プロジェクトで解決して、製品化に成功しました。

魅力4.強度・密度が高い木

花崗岩が隆起してできた屋久島。花崗岩は杉にとって栄養分が少ないため、杉の成長が遅く、目が詰まった木になります。密度が高くなることで、丈夫な木になるというわけです。さらに、多雨による樹脂分の多さも強度の高い要因となっています。

強度を測るヤング係数というものがあり、屋久島地杉は全国の杉の平均より1.2倍の強度がでるという高い結果になっています。
(参考:チャネルオリジナル

木材に加えられた「曲げの力」と、その時の木材の「縦歪みやたわみ」の程度の関係を表す数値のことで、数値が大きいほど(曲げ)強度が高い。)杉のヤング係数は一般的(全国の平均)的には70-80ton/cm2 であると言われていますが、屋久島地杉の強度(ヤング係数)は90ton/cm2 という高い結果になっています。

魅力5. 黒と白のコントラストが美しコントラスト

通常、杉の辺材(周りの部分)は白っぽく、心材(中心の部分)は赤っぽいのですが、屋久島地杉はこの心材が黒っぽいという特徴があります。樹脂分の割合が多く水分が少ないため、色味が強くなるそうです。
その風貌がなんだか洋菓子が並んだようにも見えるわけなんですね。これが強度・耐久性に優れていることの表れとなります。この黒と白のコントラストが美しく、屋久島地杉を楽しむポイントの一つだそうです。

事例1

地杉の魅力で見たように、通常の杉と比較して油分含有量が多く、耐久性・耐候性に優れているため、防腐塗料なしで、デッキ材としての使用が可能です。安全性が高いだけでなく杉の持つ香りもそのまま活かすことができるので、デッキで過ごす時間がより一層リラックスできる空間になるというわけです。

建材としての施工性・コスト・メンテナンス


屋久島の厳しい環境の中でじっくり育った屋久島地杉。それが自宅の床、壁、天井、柱、ウッドデッキにもなります。産地を知ることは必ずしも重要ではありませんが、家づくりで多用される木にこだわるケースが多いのは、床材など日々の生活に密着した場所だからに他なりません。天然木の足ざわりの良さや調湿作用から得られるリラクゼーション効果も見逃せないポイントです。

そして、この屋久島杉材は、ソフトウッドなのでウリン材などのハードウッド(固い材)に比べて施工性が高く、それでいて樹脂分が高いので腐りにくいため、ウッドデッキなどにもノーワックスで使えるという優れた特徴があります(頑張ればDIYでの施工も可能)。コスト面でもハードウッドに比較してメリットがあることが多い点も人気の理由です。